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お灸にはどんな効果があるの?セルフお灸で出来ること

「お灸って、温かくて気持ちいい。でもホントに効くの?」と実は思っていませんか? お灸には、温める以外にも様々な効果があるとわかってきています。先人の知恵を頭で理解し、体で味えると効果もより浸透すると思います。日常で使いやすいお灸もご紹介しています。お灸への興味が深まり自分にあったお灸のヒントになると嬉しいです。

かいた人 ほしみわこ (鍼灸師・せんねんきゅうセルフサポーター・クリパルヨガ講師)
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お灸の成り立ち(材料・歴史)

 お灸は、よもぎの葉の裏にある白い綿毛(写真)だけを採取して、お灸のもとになる=モグサになります。そのモグサをカラダに点在する『ツボ』に置き、火を付けてツボを温めて、私たちが本来持っている自然治癒力を引き出し、カラダに起こっている不調を改善するのが、お灸です。
 お灸の歴史は2,000年以上前の中国の医学書『黄帝内経』にも記されていて日本には、奈良時代に仏教とともに伝わったと言われています。明治以降は外科手術に長けていて感染症に強い、西洋医学が日本の医療の中心と位置付けられ、影を潜めていました。
しかし近年は、慢性疾患やストレスに対応するための治療法のひとつとして、お灸が見直されています。

お灸の種類 ピリッと痛熱い直接灸、じんわりあったかい間接灸

数種類あるお灸の中から、私が治療やセルフケアでよく使用するお灸をご紹介します。

◼️直接灸
特徴:モグサを直接皮膚に乗せて、火をつけるお灸方法で、ピリッと痛熱い。間接灸より刺激が強い。
種類①透熱灸
方法・特徴・用途
 ・モグサを米粒の半分の大きさに作り、皮膚にのせ線香で火をつける。
 ・文字通り、『熱を透すお灸』なので、「ちくっと痛熱い」感覚を感じる方が多い
 ・用途:慢性疾患、冷えが強い、などの症状に効果的。
 ・モグサを米粒の半分の大きさにする練習が必要。

②焼灼灸
方法・特徴・用途
・魚の目やタコなどの上にお灸をおき火をつけ、焼き切る方法。
・角質が厚くなっているので、痛みなくぽろっと焼き落ちる場合もあるが、大概痛い。。
・魚の目やタコなど角質の除去。
・一回のお灸では、焼き切れないことがほどんどなので、なんかもお灸を据える必要がある。

◼️間接灸
特徴:皮膚の上に直接モグサを置かないお灸。
種類
台座灸、箱灸、棒灸など。
方法・特徴
直接灸と異なり、時間をかけてじわじわ温めるお灸。透熱灸に対して温灸とも言い、熱さを感じたら外します。
セルフお灸は、台座灸をお伝えしています。(下記『セルフお灸にオススメは〜』参照)

その他
火を使わない貼るお灸も便利です。お子さんやペットがいるので火を使いたくない、持続的に温めたい方々に愛用されています。詳しくはこちら

お灸の効果って?

「そもそもお灸ってどうしていいの?」「カイロで温めるのとどう違うの?」って思いますよね。
お灸には、ツボ刺激作用、温熱作用、皮膚刺激作用、芳香作用があり、カイロや他の温熱刺激とは異なる効果があります。

1、ツボの効能を引き出す
お灸は、気血の通り道である経絡上に点在するツボを熱で刺激して、ツボの持つ効果を引き出す方法。体調体質に合ったツボにお灸をすると、気血の流れが整い、痛みや不調の改善につながります。
例えば、胃痛には、胃の経絡上にあるスネにある足三里へのお灸がオススメ。痛むお腹からは遠いですが、経絡で繋がっていて、胃に作用すると考えられています。

2、温熱作用
 ちくっと痛熱い直接灸には、ハリ刺激と同じような即効性があり、鎮静、抗炎症効果があります。
 一方じんわり温かい温灸は、慢性症状に適していて、血流改善に優れています。慢性痛の場合には、局所の血行障害が起きていることが多いので、継続的なケアが適していますので、台座灸でのセルフケアに改善効果が期待できます。
 慢性的な腰痛・肩こり・膝痛・冷えでお困りの方は、セルフお灸で数週間の継続的なケアも、オススメです。

4、皮膚刺激で免疫力調整力アップ
 灸刺激によって施灸部位の皮膚組織や免疫細胞に作用するため、持続的に灸刺激を行うことで組織が変化し、免疫力を調整する作用が期待出来ます。
 最近の研究では、自己免疫疾患のように免疫系が亢進している症状には、お灸は抑制性に作用するとわかってきていて、お灸は、免疫力を高めるというより、免疫力を調節する作用があると、考えられています。

3、香り成分による、リラックス効果
 モグサの精油成分には、鎮静効果がある『チネオール』が豊富で、お灸を据えた時の特有の香りには、リラックス効果があります。以前お灸体験会で、お灸入りマスクを作るワークショップをしましたら、「(コロナ禍で)マスク生活が嫌だけど、これは(モグサマスクは)香りが良くて嫌じゃない。」との感想も頂きました。ストレスケアが日々手軽にできるところも、お灸の魅力だと思います。

セルフお灸にオススメは、台座灸と貼るお灸

左下:台座灸 左上:貼るお灸=太陽 右:貼るお灸 世界

 鍼とお灸の大きな違いは、お灸は誰でも自宅で、自分でできることです。
中でも自宅で手軽にお灸をご紹介します。

煙のでないお灸 『せんねんきゅう 奇跡』
特徴
・モグサを炭化し、煙が少なく、閉め切った部屋で気軽に使える。
・温熱熱時間は約7分間なので、日常生活の「ホッと一息」に取り入れやすい。
・台座裏はシール状だから、足先など細かい部位にも施灸できる。
使い方例はこちら→初めての火を使うお灸
貼るお灸 『せんねんきゅう太陽・世界』
特徴
・火が不要。
・3〜4時間温かい。
・貼ったまま日常生活が送れる。
・煙が出ない。(子育て中、ペットがいる方に向いています)
使い方例はこちら→丹田に貼るお灸でセルフケア

セルフお灸に思うこと。


 「お灸って気持ちいいけど、いまいち効果がよくわからなくて。」と、
お灸教室ご参加者から、正直なメールを頂き、今回のブログを書くに至りました。
 不調があると、少しでも早く楽になりたい、と思うのは自然なことですし、なかなか効果を感じられないと心が折れてしまうことって誰にでもありますよね。特に慢性疾患や不妊でお悩みの方は、常に悩んでおり、色々な療法を試していらっしゃる場合も多いので、その切実さを私も感じています。

 1人ひとり、不調の度合いや身体が違いますから、お灸にかからわらずどんな療法も、どのくらいの期間で効果が出る、とは言いにくというのが事実かと思います。でも作用機序が少しでもわかっていると、納得できて、自分の行動に信頼感が生まれ、効果にも繋がるのではないかとも思っています。
 自宅でのお灸が万能だとは思いませんが、これを読んだ方が、自分のしているお灸に自信を持ったり、試そうか迷っていた方のもやもや解消になりますと、嬉しいです。

最後までお読み頂きありがとうございます。

リンク 初めてのお灸(火を使う)
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参考サイト・本
ハリトヒトおきゅと免疫の話
せんねんきゅう

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